🟦 はじめに──メモしたことすら忘れてしまう現実
私は記憶障害を抱えています。困るのは「聞いたことを忘れる」だけではありません。メモをしたことすら忘れてしまうのです。
だから私は、「記録する」だけでは足りないと気づきました。 大事なのは、**“明日の自分が出会える場所にメモを仕掛けておく”**こと。 それが、私の「トリガーメモ」という考え方です。
🟦 工夫①:明日の自分が目にする場所に貼る
メモをしても、目にしなければ意味がありません。私は「明日の私が必ず目にする場所」を予測して、メモを仕掛けておきます。
- パソコンのディスプレイの縁
- 部屋のドアの表面
- 壁全体(コピー用紙や付箋を貼って“視界”に残す)
- ノートの表紙
そして、そこには詳しいことは書きません。トリガーだけを書きます。
🟦 工夫②:トリガーから詳細へ導く
トリガーはあくまで「入り口」です。そこからたどる詳細は、私は主にOneNoteに書いています。
- Evernoteは、スマホでちょこっとメモする“入力箱”
- OneNoteは、PCで清書・構造化しておく“出力先”
言い換えれば、Evernote が「in」、OneNote が「out」です。
トリガーメモには、付箋や A4 用紙を使うことが多いです。
私はそれを、すぐ目に付く場所に掲示します。
たとえば、サインペンで目立つように書いて、スマホ本体に貼る。
クリップボードに貼る。壁に貼る。とにかく、いつでも目に映る場所に置いておくのです。
自然と視界に入るメモがあれば、私の記憶が想起されます。
そこから、OneNote などに記録された詳細メモへと辿り着けるのです。
🟦 工夫③:メモの“存在”と“位置”を忘れても再会できるようにする
どこに置いたか忘れてしまう。
これもよくあります。だから私はメモを“目に入る場所”に置くことを重視します。
メモに気づくことは、情報を思い出すことではなく、
“存在を再認識する”というスイッチを入れることです。
意味ではなく、“そこにあった”という事実との再会。
それが、記憶の入口になるのです。
🟦 まとめ:記録とは「出会い直す仕掛け」
私にとって記録とは、単なる記憶の保存ではなく、 「忘れても、もう一度自分と出会えるようにする」ための仕掛けです。
- 明日の自分が目にする場所に、
- 動き出すトリガーを残し、
- 詳細は別に整理しておく。
これが私の記憶障害と共に生きる「再起動の仕組み」。
未来の自分と手を取り合うように、私は毎日メモを仕掛け続けています。
※前提となる記録の工夫については
👉 指示を正しく理解できない私が見つけた、最も確実なメモ術をご覧ください。